猫が俊敏に走り、軽やかにジャンプできるのはなぜでしょうか?
その秘密は「跡行性(しこうせい)」という歩き方にあります。この記事では、人間や犬との違いを比較しながら、猫のスピードアップの仕組みをわかりやすく解説します。
■ 跡行性とは?
私たち人間は足の裏全体を地面につけて歩きます。これを「蹠行性(しょこうせい)」といい、安定はしますがスピードは出ません。
一方、猫はかかとを上げたまま歩く「跡行性(しこうせい)」の動物です。常に爪先で地面を蹴るようにして歩くため、接地面が少なく、歩幅も広く取れます。その結果、素早く静かに移動できるのです。
犬も同じく跡行性の動物で、後ろ足の力で前に進み、前足でブレーキをかけながらバランスを取っています。右前脚と左後脚、左前脚と右後脚が連動して動くことも、効率的な走りを生み出すポイントです。
■ 猫と犬の走り方の違い
同じ跡行性でも、猫と犬では得意な距離が異なります。
- 猫:短距離に強いスプリンタータイプ(白筋が多い)
- 犬:長距離に強いマラソンランナータイプ(赤筋が多い)
また、犬には明確な鎖骨があるのに対し、猫の鎖骨は退化して筋肉で支えられています。これにより、肩の可動域が広く、大きなストライドで滑らかに走ることができるのです。
■ 猫が速いのに長く走れない理由
猫の筋肉は「瞬発力」に特化しているため、反応速度は抜群ですが疲れやすいという特徴があります。
エネルギーを短時間で使い切ってしまうため、長距離走には不向きです。
その分、高カロリーの食事が必要になるのも納得ですね。
柔軟な関節と強靭な靭帯、そしてしなやかな筋肉が組み合わさり、猫はあの優雅でスピーディーな動きを可能にしています。
■ 蹄行性(ていこうせい)との違い
猫よりさらにスピードを追求した動物が「蹄行性(ていこうせい)」です。
馬やシカなどが代表的で、地面に触れるのは蹄(=爪)だけ。走るために進化した結果、指の数も減り、軽く速く走ることができます。
猫はこの蹄行性には進化せず、“狩りのためのツメ”を武器として残しました。
(監修:NPO法人アニマルワン)
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