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生後2ヶ月の子犬がトイレを失敗するのはなぜ?しつけがうまくいかない原因と正しい向き合い方

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ケージの中ではシートを敷いているのに、
シートの外やケージから出した途端、布団の上や色々な場所で
うんちやおしっこをしてしまいます。

しつけはきちんとしているつもりですが、
まだ生後2ヶ月では、トイレのしつけは難しいのでしょうか。


生後2ヶ月は「しつけができない時期」ではありません

結論から言うと、生後2ヶ月はしつけが難しい時期ではなく、むしろ最も重要な時期です。

犬には
生後3〜4週齢から12〜13週齢頃までの「社会化期」と呼ばれる、
一生の性格や行動の基礎が作られる非常に大切な期間があります。

この時期の子犬は好奇心が非常に強く、
初めて触れる音・人・物・環境すべてから学習をしています。


社会化期に必要な経験とは

社会化期には、以下のような体験を少しずつ積ませていくことが重要です。

  • 車・バイク・掃除機などの生活音
  • 見知らぬ人や家族以外の人
  • 他の犬との適切な接触
  • 室内外のさまざまな環境

この時期に経験していないものは、
成犬になってから初めて接すると、過剰に怖がったり不安を感じたりする原因になります。

一方で、
トラウマになるほど強い恐怖体験を与えないことも非常に重要です。


生後2ヶ月で迎えた子犬が抱えやすい課題

多くの家庭では、子犬は生後8週齢(約2ヶ月)前後で迎えられます。
この時期は社会化期の“中間地点”にあたり、
それまでにどのような環境で育ってきたかが大きく影響します。

  • 母犬や兄弟犬と十分に過ごしていたか
  • 孤独な環境でストレスを受けていなかったか

これらが不足している場合、
噛み癖・トイレの失敗・落ち着きのなさなどが出やすくなります。


トイレの失敗は「しつけ不足」ではない

生後2ヶ月の子犬がトイレを失敗するのは、
覚えられないからではなく、まだ環境理解が追いついていないためです。

トイレのしつけは、
「トイレができるようにすること」だけでなく、
環境に慣れさせるしつけの一部として考える必要があります。


見落とされがちな大切なしつけのポイント

落ち着きを教えること

一緒に遊ぶときに、

  • 大きな声ではしゃぎすぎない
  • 素早い手の動きを控える

子犬が興奮しすぎた場合は、
一度遊びを中断し、落ち着く時間を作ることが重要です。


甘やかしすぎない

「小さいから」「かわいそうだから」と何でも許してしまうと、
わがままな行動を助長してしまいます。

叱るときは

  • その場ですぐ
  • 一貫した対応
  • 名前では叱らず「ダメ」「いけない」で伝える

ことを心がけてください。


甘噛みへの正しい対応

甘噛みを許し続けると、
永久歯に生え変わる生後4ヶ月頃に深刻な噛み癖へ発展することがあります。

  • 優しい噛み方は許容
  • 少しでも痛みを感じたら無視、または大きなリアクションで伝える

ことで、「噛む強さの加減」を学習させます。


パピートレーニングの活用もおすすめ

子犬専用のしつけ教室(パピートレーニング)では、

  • 正しい社会化
  • 他犬との適切な接触
  • 飼い主自身の学び

が同時に得られます。
参加前には、ワクチン接種状況について必ず専門家に相談してください。


まとめ

生後2ヶ月の子犬のトイレ失敗や落ち着きのなさは、
「できない」のではなく「学んでいる途中」です。

  • 社会化期を意識する
  • 環境に慣れさせる
  • 一貫した対応を心がける

これが、将来の問題行動を防ぐ最も重要なポイントです。

(監修:NPO法人アニマルワン)


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