猫を2匹迎えることは、にぎやかで幸せな暮らしをもたらしてくれます。
一方で、多頭飼育ならではの配慮や工夫も必要になります。ここでは、猫たちが仲良く、そして健康に過ごせるようにするための基本的な考え方と、具体的な注意点をわかりやすくご紹介します。
(監修:NPO法人アニマルワン)
■ 社会化期の経験がカギ
猫の性格形成には「社会化期」と呼ばれる、生後2週〜7週の時期が深く関わっています。この時期に母猫や兄弟猫と適切に関わってきた猫は、他の猫との関係性もうまく築ける傾向があります。
一方で、あまりに早く家族から引き離された猫は、臆病になりやすく、他の猫との交流が苦手になることもあります。そのため、先住猫がこの社会化期にどう過ごしてきたかを考慮することが大切です。
■ 子猫同士なら相性◎ 遊びながら学べる
はじめから2匹とも子猫として迎える場合、猫同士が遊びやケンカを通じて、噛みつきやひっかきの加減など、社会性を自然に学ぶことができます。
このようにして育った猫たちは、人への過度な甘えや問題行動も少なく、落ち着いた性格に育ちやすくなります。相性がよければ、寝るときも遊ぶときも常に一緒。お留守番も寂しがらずに過ごしてくれます。
■ 先住猫がいる場合は「相性」と「ペース」に配慮
すでに先住猫がいる場合は、性格やこれまでの育ち方を見極めたうえで、新しい猫との距離を少しずつ縮めていくことが大切です。最初から無理に会わせようとせず、お互いのペースを尊重しながら、時間をかけて信頼関係を築きましょう。
■ 多頭飼育のメリットと負担
多頭飼育には次のようなメリットがあります:
- 猫同士で遊ぶ・甘えることでストレスが軽減される
- 留守番の寂しさが減る
- 飼い主が構えないときでも猫たち同士で満たされる
一方で、負担やリスクもあります:
- エサ・猫砂などの消耗品が2倍必要になる
- 医療費が倍かかる(ワクチン・病気治療)
- 感染症にかかった場合、同時に広がるリスクがある
- 体調不良時に、どの猫が不調かを特定しにくい
こうした点から、日頃からの観察や、体調管理の習慣が非常に重要になります。
■ スペースと「安心できる居場所」を確保
猫は本来、単独行動を好む動物です。そのため、同じ空間に複数の猫がいるだけでもストレスになる場合があります。
快適な多頭飼育のためには:
- 十分な飼育スペースの確保
- それぞれの猫が安心して過ごせる「自分だけの居場所」を作る
- 爪とぎ、トイレ、食事スペースなどを複数設ける
過密状態やストレスは、病気の引き金になることもあるため、環境づくりには特に気を配りましょう。
■ 最後まで一匹ずつに愛情を
多頭飼育は、猫たちの性格や相性、育ってきた背景、飼い主の生活スタイルや経済面など、さまざまな要素を考慮して行う必要があります。
何よりも大切なのは、「数が増えても、一匹ずつに変わらぬ愛情を注ぐこと」です。
猫たちは飼い主の愛情を敏感に感じ取ります。それぞれに目を向け、心の通う関係を築いていくことが、幸せな多頭飼育の鍵となります。
自然の中で、猫との特別な時間をNature Cottage Akabeko(ネイチャーコテージ アカベコ)

福島・裏磐梯の森に囲まれた静かな湖畔に佇む「Nature Cottage Akabeko」は、猫や小動物とも一緒に泊まれる、完全独立型のコテージ宿です。
まるで森の中の別荘のような空間で、ペットと一緒に気兼ねなく過ごせる特別な時間をお楽しみいただけます。
猫との旅の思い出づくりに、ぜひ一度訪れてみてください。