■ 散歩前の催促吠えをやめさせるには?
「もうすぐ散歩の時間!」とばかりに吠え始める――そんなワンちゃんの行動にお困りではありませんか?
実はこれは多くのご家庭で見られる「催促吠え」という行動です。しつけ次第で、改善が可能なケースがほとんどです。
●「吠える=散歩できる」の学習を断ち切る
ワンちゃんが吠えたタイミングで散歩に連れて行った経験があると、「吠えれば散歩できる」と学習してしまいます。これを断ち切るために、吠えたら散歩には行かないというルールを徹底しましょう。
最初は吠え方が激しくなることもありますが、ここで折れてはいけません。代わりに「吠えずに待てた時」にこそ、大好きなおやつをあげてたくさん褒めてあげてください。ワンちゃんは「我慢=いいことがある」と覚え、少しずつ落ち着いて待てるようになります。
● 散歩の「質」と「タイミング」を見直す
特に柴犬などの日本犬は、日々たっぷりの運動を必要とします。一般的に1日2回、各60分程度の散歩が理想的です。
体力的・時間的に負担かもしれませんが、散歩はワンちゃんの生活にとって非常に大きな意味を持ちます。
また、散歩の時間帯を見直すだけで催促吠えが軽減されるケースもあります。朝の散歩は体内リズムの活性化にもつながるため、ぜひ取り入れてみてください。
● 吠えた時には「反応しない」
吠えた時に声をかけたり叱ったりすると、逆効果になることもあります。犬は「反応がある=注目された」と学習するため、むしろ吠える行動が強化されてしまうのです。
辛いかもしれませんが、無視することが最大のしつけです。人間と同様、犬にとっても「無視」はとてもこたえるものです。
■ 特定の人物に対する過剰な吠えを止めるには?
隣家のある人物に対してだけ激しく吠える――そんなケースにも、しつけによる改善は可能です。
● 吠える理由を見極める
まずはワンちゃんの行動をよく観察し、「警戒」「喜び」「ストレス」などの動機を分析します。これはカウンセリングの第一歩です。
- 警戒吠えなら → 警戒する必要がないと学ばせるしつけ
- 喜び吠えなら → ご褒美のタイミングを工夫する
● 相手の協力が得られる場合の対応法
- 協力者に事前に説明して同意を得る
- 吠えたら無視し、遊ばない
- 吠えずに落ち着いていられたら、遊ぶ or ご褒美をあげる
- これを徹底することで、ワンちゃんは「吠えない=いいことがある」と学びます
● 留守番環境の見直しも重要
「家人が留守の間、庭でロングリードに繋いでおく」場合、その状態がワンちゃんにとってストレスとなり、過剰な吠えに繋がることもあります。
室内で安心して過ごせるように留守番のしつけを取り入れると、結果的に「外で人に吠える状況」そのものを減らすことができます。
■ 吠える原因を探るチェックリスト
過剰な吠えの背景には、以下のような原因が潜んでいます:
- 健康上の問題(痛み・病気・ケガ)
- 分離不安や寂しさ
- 空腹や排泄欲求
- 警戒心・トラウマ・好奇心
- テリトリー意識
- 家人の出発・不在に対する反応
まずは「なぜ吠えているのか」を知ることがすべての第一歩です。
そこに規則性を見出し、適切なタイミングで報酬を与えることで、犬は少しずつ望ましい行動を学んでいきます。
■ まとめ:しつけのカギは「理解」と「継続」
しつけは一度で効果が出るものではありませんが、ワンちゃんの気持ちを理解し、ルール・ご褒美・無視の使い分けを徹底することで、少しずつ行動は変わっていきます。
困った行動が出た時こそ、飼い主さんとの信頼関係を深めるチャンス。ワンちゃんとよりよい毎日を過ごすために、ぜひ実践してみてください。
(監修:NPO法人アニマルワン)
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